インテグラ関東シリーズ2006Rd.1

ゴッツ初優勝:インテグラ関東シリーズRd.1

悲願の初優勝!参戦5年目の意地、僅差で決勝を制す

富士スピードウェイ 4/1

予選

いよいよ2006年シーズンが開幕。ゴッツのインテグラ関東シリーズ参戦も5年目に突入し、関東シリーズの中では最古参メンバーのひとりに。そんななか、今年こそ本気で優勝、そしてシリーズチャンピオンを狙うべく、チーム体制を変更。数々のレースで活躍する「エムワンモータースポーツ」とタッグを組むことになりました。

シーズンオフの間に車両を作り直し、テストを重ね、これまでにないほど万全の体制で挑んだ開幕戦。木曜日に富士入りすると、タイムは絶好調。これまでの自己ベストタイムを軽々と更新して、金曜日にはほぼトップタイムを叩き出しました。「これはもしかすると、もしかしちゃうかも…」周囲の期待とは裏腹、ゴッツの表情は、興奮と緊張でどんどんひきつっていくのでした……。

今回は、予選、決勝を一日で行うワンデイ。チャボ、大堀アニキ、つっちぃ、SEV佐藤さん、たまマネら、たくさんの応援団が見守る中、いよいよ予選開始。スタートしてから3周目、4周目でアタックしたゴッツでしたが、まだタイヤが温まりきっておらず、タイムは3~4番手。その後、ポジションを探しつつタイヤを冷まして、7周目に3回目のアタック。ここでベストタイム(1’56″456※コースレコード!)を叩き出し、一気にトップへと躍り出ました。が、残り3分のところで、昨年のぶっちぎりチャンピオン、前嶋選手チームの花岡選手に、わずか0.04秒差で抜かれてしまい、結果2番手。「ボクにはまだポールは早い」と負け惜しみを言いつつ、優勝は充分射程圏内、過去最高グリッドで予選を終えたのでした。

決勝

予選後、これまでにない展開にそわそわしっぱなしのゴッツ。チャボや応援に駆けつけてくれた菊地選手を始め、みんながなんとか落ち着かせてくれたおかげで、逃げ出すことなく、ぶじグリッドに着くことができました。いつもと違う見晴らしのよさに、ゴッツの口からは思わず「気持ちいい~」とため息が。こうなったらもう、優勝しかない!!

フォーメーションラップを終え、いよいよ運命のブラックアウト。応援団が祈るような気持ちで見守るなか(こんなに緊張させるドライバーはいない・チャボ談)、1コーナーでは、トップ車両をピッタリとマーク。コーナーごとにプッシュして、前へ出る隙をうかがいながら迎えた2周目。「抜くならここしかない」と狙っていた得意の100Rで、人生最大の大勝負!一瞬の隙をつき、インへと飛び込んだゴッツは、ついにトップへと躍り出ました。とはいえ、まだまだ前半戦。その後も上位3台がテール・トゥ・ノーズの大接戦となり、一瞬たりとも目が離せない、緊迫した状況。1コーナーで、100Rで、最終コーナーで、幾度となくピンチが襲いかかりましたが、今日のゴッツはひと味違う。魂の走り(本人談)でトップを辛くも死守し、そのままフィニッシュゲートを駆け抜けました。

ヴィッツ参戦時代から数えて、レース参戦7年目にして、悲願の初優勝。こんな結果を残せたのも、メカニックの持永さん、はつみさん、スポンサーの方々、そして応援してくれた周りのみんなのおかげです。「1回優勝したくらいで調子にのるんじゃねぇ」と毒づいたチャボの目がうっすら潤んでいたのは気のせいじゃないはず。応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました。こうなったらもう、シリーズチャンピオン目指すしかない!ゴッツの計算では「これまでの統計上、開幕戦で優勝した人がシリーズチャンピオンを獲得する確率は…70パーセント!」だそうなので、今後も応援よろしくお願いします!

PHOTO:石原康 / TEXT:サヤマネ

インテグラ関東シリーズ2005Rd.1

悲願のシャンパンファイトをついに達成!誰よりも勢いよく飛ばしてます。

数々のドラマを乗り越えて開幕早々初めての表彰台!

ツインリンクもてぎ 4/2-3

予選

インテグラ2005年シーズンがいよいよ開幕!開幕初年度から参戦しているゴッツは参戦4年目となり、インテ関東シリーズのドライバーの中ではすっかりベテランに。そんなベテランのメンツをかけて、今年こそ4年越しの目標「表彰台ゲット!」を果たしたい!

「今年のオレはちょっとちがうよ」意気揚々と開幕戦の舞台であるもてぎに乗り込んだゴッツでしたが……。な、なんと、金曜日のテスト(しかも走行開始2周目)で、まさかまさかの大クラッシュ!マシンは、リアセクションがべっこりとつぶれて、助手席のフロアまでひずんでしまう始末。さらに左右のホイールベースが10mmもちがう!朝までのアゲアゲムードが一転、参戦さえ危ぶまれる事態に。「ボディはもうおしまいだな~」ジュンさんのつぶやきに「お願いなんとかして!」と涙ぐむゴッツでしたが……。

というわけで、やってきたのは茂木町にある板金やさん「関沢自工」。「ひどいな、こりゃ」そうつぶやきつつ、へこんだリアセクションにチェーンを取り付けた関沢自工の匠。合図に合わせてやなぎーがアクセルを踏み込むと……ベコッ!へこみが一気に直った!その後も叩いたり、引っ張ったり、溶接したりと、匠の技が冴え渡り、作業開始4時間後には、すっかり元通りの姿に。「このご恩は一生忘れません!」奇跡のような技を見せてくれた匠に、ひたすら頭を下げつつ、生き返ったインテとともにもてぎへと帰還したゴッツでした。

そんなこんなで迎えた予選。見た目はなんとか元通りになったとはいえ、まっすぐ走るかどうかは神のみぞ知る……。アウトラップ後、祈るような気持ちでピットクルーが見守っていると……なんと、自己ベストタイムを大幅更新!「クルマはどうでもいいんかい!」ジュンさんの嘆き声が響くなか、22台中6位で予選を終えたのでした。

決勝

そして迎えた決勝日は、昨日までの肌寒さとは一転して気温が上がり、心配された雨もなんとか持ちこたえそう。グリッドには、同時開催だったヴィッツ軍団のとぅる、こばまさゆり夫妻、こばけんらが応援にきてくれて、ゴッツのテンションは最高潮に!「ゼッタイ表彰台!」そう応援団に誓って、フォーメーションラップへとスタートしていきました。

午後1時いよいよ決勝スタート。ブラックアウトとともに、絶妙なスタートをみせたゴッツは、1コーナーで5番手に浮上。上位グループをぴったりとマークして3コーナーへと飛び込んだそのとき、なんと上位2台がクラッシュ&コースアウト!その混乱をなんとか切り抜け、3番手へとポジションアップ。「表彰台だ!!」ピットはすっかり大盛り上がり!……が、このままでは終わらないのがゴッツがゴッツたる所以。ピットクルーが手に汗握って見守る後半戦、最終コーナー立ち上がりで痛恨のシフトミス!そこをすかさずパスされて4番手へとポジションダウン。しかーし、その日のゴッツはいつもと違いました。迎えた5コーナーできっちりと抜き返して再び3番手へと浮上。その後は危なげない走りで、後続車両とのマージンを徐々に広げたゴッツ。そのまま3位でフィニッシュラインを駆け抜け、4年後しの目標、悲願の表彰台をみごとゲット!!

金曜日までの泣き顔はどこへやら、インテ初のシャンパンファイトを堪能して、すっかりご機嫌のゴッツ。テントに戻って師匠チャボにさっそく電話報告。「3位くらいで喜んでんじゃねーよ」……チャボの言葉に、次は絶対てっぺんに上がってやると心に決めたのでした。

PHOTO:石原康 / TEXT:サヤマネ

アルテッツァシリーズ2004第5戦

スタート前には土砂降りに。GTのピットでは「ええっ、この天候でレースやるの? 中止じゃないの?」なんてGTドライバーが言っていたとか……・

2連勝で気分上々っ!
ついでにプレッシャーも上昇!?

ツインリンクもてぎ 9/4-5

予選

第3戦、第4戦と2連勝を決めたチャボ。第5戦は、ポール、ファステストラップ、優勝とパーフェクトで今季初優勝を決めたもてぎだ。金曜日の練習は前回のもてぎ戦と同じセットアップで走行。本人いわく「全く問題なし」と余裕のコメント。だが、なんとなく流れるチームからの無言のプレッシャーはあいかわらず続く。いやむしろ、余計に重圧が大きくなっているような…。何しろここのところミッション交換の作業風景がお決まりのメニューになってきた。念の入れようがハンパじゃない。

一夜明けて土曜日の予選。どんよりと厚い雲がもてぎの空を覆っていた。いつもなら予選時間ギリギリまでテントから出ないチャボ号は他の車両よりもいち早くテントを後にした。雨が降る前に、ドライのうちにタイムを叩き出すコト。これが今回のチャボに与えられた課題。

いよいよ予選スタート。ピットアウトして3周目にアタック開始。13秒台を叩き出してピットへ。「いま、何秒?2位との差はいくつ?」せわしく聞くチャボをよそにメカニックは決勝用のタイヤ交換。「えっ?もうアタックしないの?」とまだ物足りなげな声を出すチャボを制しつつ「皮むきしたら戻ってこいよっ」。結果は一人13秒台でポールポジションゲット!

決勝

アルテッツアレースは常にハプニングが起こる運命にあるらしい。以前もスタート直前になって土砂降りになったことがあった。今回もまさにそれ。テントから出たときは小雨だったがグリッドについたときには土砂降りに。さらにチャボ号はグリッドでタイヤ交換を行うというメニューが残っていた。ピットアウトして1周。グリッドについたら先に温まったリヤタイヤをフロントに履かせる寸法。FR車ならではの手だ。超早業で作業を終え決勝へと挑む。

オハコのスタートはいつものようにバッチリと決めたが、2コーナーから先は路面に流れる川との戦い。1周1周ラインを探りつつスピンしないように車両コントロールに苦しむチャボ。おまけにどアンダーに襲われていたらしい。何とかコースに留ろうと悪戦苦闘していると、後ろから猛スピードで追い上げてくる牧田号が出現。明らかに牧田号のセットが決まっていることが分かるとチャボはあっさりと道を譲った。「すんませ~ん」と手を合わせながらピットレーンのメカに謝罪しつつ通過するチャボ。ところが1周もしないうちにチャボの目の前で牧田号はスピンアウトし戦線から離脱(後に「念力が効いた」とチャボ)。「おまえ、運いいな」と3つ目の優勝カップを手にしてテントに戻ってきたチャボにメカから祝福の言葉が飛び交う。「オレ、死ぬのかなぁ…。ツキ過ぎだよねー」。運がいい自分に慣れていないチャボなのでした。

PHOTO:M.A.R.T. / TEXT:サヤマネ

アルテッツァシリーズ2004第4戦

「勝利のシャンパンはまいう~」と運も呼び込んだ表彰台の上で至福のひととき。この瞬間が味わいたいからまたすぐにレースしたくなっちゃうんだよねっ。

ナリフリ構わずガマンの走りで怒涛の2連勝達成!

鈴鹿サーキット 8/21-22

予選

悪夢のTIから早一ヶ月。第2戦の舞台はスポーツランド菅生。今回の気合は予選から全開モード。なんつったって先頭に並んで一番最初にコースインしたんだよ。
でもね、こういう時に限って珍しい事が起きるんだ。ベテラン中のベテラン、福嶌選手が早々にクラッシュ&リタイア。で、赤旗中断。惜しくも先頭でアタックする夢は消えたが、気持ちを切り替えコースイン。
こういう状況では何が起きるか分からないから、路面に合わせてタイヤの内圧を高めに設定。とにかく前半勝負! が、結局俺に一発の速さが足りなく2番手で終了。めっちゃ悔しい~っ。

「やばい」これは練習走行を終えたチャボのつぶやき。鈴鹿のセットはS字で決まる。そんなセオリーが頭を何度もよぎるが肝心のS字で足が決まらない。前回もてぎで今季初優勝してからイベントレースも含め目下3連勝中のチャボ助。今回もこの勢いにノッテ完全勝利を納めたいところなのに。1本目の走行はもてぎのセットのまま走り鈴鹿のセットを探る。2本目の走行でセットを決める予定だったが、1周走り終えるや否やミッションご臨終…で早々に終了。おずおずとRS千野のテントに戻ると交換作業が始まっていた。まもなく新品のミッションが運ばれてくる。中古を使わずに迷わず新品を購入して投入する千野アニキ。明日の予選への不安材料を少しでもなくそうとする姿勢に「じ~ん」とくる感動と「ドーン」と重くのしかかる重圧を感じるチャボだった。

土曜日。1ラップの練習で想定したセットアップで挑んだ予選。だが……今週末2度目の「やばい」に直面する。28秒台は出すものの6番手留まりでタイムが上がらない。そんな矢先事故により赤旗中断。チームスタッフの顔色を伺うまでもなく胸の内は想像できた。「何やってんだよっ!」。気合を入れ直し再度コースイン。予選時間残り6分のところで、かろうじて27秒台を出し3番手につけた。だが、明日のタイヤを心配しているピットクルーをよそに、赤い布を目の前で振られた闘牛のように走り続けた。結局、30分フルにタイムアタックを行い、すっかり汗ダクダク&タイヤぼろぼろに……。

決勝

3番手グリッドなら十分に優勝が狙えるポジション。トップに食らいついていけばどこかでチャンスがくるだろうとメカニック陣は予測していた。しかし、チャボの頭の中はスタートダッシュ作戦のみ。この甘い?考えが見事に的中し、今季ベストとも言えるロケットスタートで2コーナーまでにトップに踊り出た。そこからはナリフリかまわずS字ブロック走り。何しろチャボ号は鈴鹿で最も重要なS字のセットアップを捨てた。その結果S字はあきらかに2番手の前嶋選手のほうが速く、毎周回後ろに、横にはりつかれるというありさま。S字は完全ブロック、S字から先で次のS字に備えてマージンを稼ぐの繰り返し。チャボの我慢走りはS字だけではなかった。実はフォーメーションラップから気になっていたのが、いつもにも増して高い水温だった。中盤戦を差し掛かるころには、水温は益々上昇し100度超。水温上昇を睨みつつ、ときに回転を押さえて走ることも強いられていた。危険な状態ながらエンジンの吹け具合はビンビン。よく回るし、速い。ぶっ壊れる寸前の火事場のクソ力ってところか?「こうなりゃ、あとは神頼みだっ」。

ノッているときは運もついてくるらしく無事に今シーズン2度目の優勝をゲット。シャンパンファイトで浮かれるチャボを、斜めに睨みつつ「やっと人並みに脳ミソが成長したな」と誰かがつぶやいていたことは、チャボは知る由もない。

PHOTO:M.A.R.T. / TEXT:サヤマネ

アルテッツァシリーズ2004第3戦

SPコクピット狭山アルテッツァ:アルテッツァワンメイクレース@ツインリンクもてぎ

冷静沈着、計算された走りでパーフェクトウィン!

ツインリンクもてぎ 7/18

予選

シリーズリーダーで迎えた第3戦は、M.A.R.T.メンバーが集結するだけに「オレが見本にならんとな~♪」といっけんご機嫌な様子で土曜日の練習に入ったチャボ。…だが、ココロの内はけっこう大マジだっただろうと推測される。何しろ生きて帰りたきゃ優勝しやがれっ!のスパルタチームのRS千野(1、2戦のレースレポート参照)。もはや2位では許されない状況なのだ。
そして迎えた予選。土曜日に決まったセットアップのままピットロードへ。前回の菅生戦では、勢いよく1番手でコースインしたものの、まんまと赤旗にアタックを寸止めされてしまうという手痛い経験をした。そこで今回はラスト狙い。次々と車両がコースに出ていく姿をじっくりと見送り、誰もいなくなった見通しの良いピットロードを走り抜けてコースイン。前回とは全く逆のやり方だがこれは計算の上。気温が高いため路面温度からタイヤの内圧が早々に高まることを予想し、アタックは2周目の一発にかけた。これが見事に成功し今季初のポールポジションをGET。いつものおちゃらけチャボはどこへ行ったの?というくらいに研ぎ澄まされた集中力を見せつけた予選だった。が、ポールを取ってもチームは特別に騒ぐ雰囲気もなし。ちょっぴり寂しくなったのか「オレのポールエキスをくれてやる~」と、インテ予選前のゴッツの応援へ…もとい自慢しに駆けつけたのでした。

決勝

ポールポジションで迎えたスターティンググリッドは視界良好で気持ちよさそうなチャボ。久しぶり(!?)のチャボの快挙にグリッドに駆けつける応援者も熱が入る。そして決勝。キレのある抜群のタイミングでスタートを決めトップで1コーナ‐へ。1周、2周と周回を重ねるごとに2番手との差を広げていくチャボ号。中盤以降は後半戦のためにタイヤ温存を念頭に、2番手、牧田選手との間を計りながら約2秒差をキープする。牧田選手がコンマ5タイムを縮めると、チャボもコンマ5タイムアップするというように、チャボらしからぬ冷静沈着な走り……。昨年は中盤戦でミッショントラブルに見舞われ優勝を逃すという、苦い経験も頭をよぎったようで「壊れないでくれ~」と拝みながら走っていたらしい。そんなチャボの不安な胸のうちとはよそに、中盤になるにつれ車とタイヤのマッチングが良くなり、8周目にはなんとファステストラップを更新! ときに、優し~いメカニックが用意してくれたドリンクを“チュッ”と飲んで集中力をキープしながら終始安定した走りをもって、トップでチェッカーを受けた。予選はポールポジション、決勝はファステスト&優勝!と、バッチリ決めたチャボ殿下。正直、上手く行き過ぎて笑いが止まらない!?いやはやキメ過ぎちゃって怖くなるくらいにスマートな勝ち方なのでした。さてチームに戻ると「次の鈴鹿でおまえの真価が問われるな…」と男気ある祝福の言葉が。ビールの海に浸かりかけていたチャボの酔いも一瞬で冷めたそうな。

PHOTO:小林克好・柳田由人 / TEXT:サヤマネ

アルテッツァシリーズ2004第1戦

「スタートでトップに出る!」と思ってるハズなんだけど、そんな気合いとはほど遠い顔。

開幕戦から気分は崖っぷち!
決勝はトラブル続出の大雨

TIサーキット英田 4/3-4

予選

昨シーズン、実は一度も表彰台に立っていないオレことチャボ。また今年も同じことが繰り返されるようならカンペキ引退。気分はまさに崖っぷち。しかも開幕一週間前、うちのメンテナンスチームRS.CHINOに訪ねたとき、ガレージの真ん中に真っ裸にされたアルテッツァのボディがポツンと置かれていた。その前で千野さんが「うちは金がないから、作り直してんだよ」とひと言。実はこのボディ、初代チャンピオンの本吉の時代から使われているもので、今年で5年目。もともとあったスポットの間にさらに細かくスポットを打ち直してる千野さんの姿から今年の意気込みがヒシヒシと感じられ、オレの崖っぷち感はさらにアップした。
さてさて舞台はTI。東京から夜通し10時間のロングラン、超寝不足で迎えた金曜の練習だったけど、かなりの好感触。やっぱりボディを作り直しただけあって、かなりイイ感じ。
そして迎えた予選。狙いはもちろんポールポジション!……だったんだけど、一番タイヤの美味しいところで低速車に引っかかってしまった。再度アタックするも、チビチビ更新するだけでポールまでコンマ3秒。結局2番手という結果で終わった。はぁ、情けない……。

決勝

決勝当日はなんと雨。去年アルテッツァは一度も雨降ってないんだよね。だからオレも初の雨アルテ。こうなったら、メカニックの勘にまかせてセッティングしてもらうっきゃない。
そしていよいよ決勝スタート。予定ではロケットスタートでトップに立つハズだったんだけど、初っぱなからミス!それでも2番手をキープし、勝負を決めようと飛び込んだ2周目の最終コーナー。ぬわんと、痛恨のスピン!思わず「マジかよっ!?」と焦るオレ。エンジンまでストールしちゃって完全ストップ。かぶったせいでなかなかセルがかからず、結局コースに復帰したときは単独ビリ。恥ずかしいやら、千野さんたちに申し訳ないやら、本気で泣けてきた。しかし、勝負の女神様はまだオレを見放していなかった。最終コーナーで数台がスピン&クラッシュし、赤旗中断。オレにとっては不幸中のチョー幸い!再スタート後はとにかくガンガン攻めまくり、なんとか3位でチェッカー。しかし予選2番手から3位フィニッシュとあって、ピットに帰ったときはみんなに怒鳴られ、殴られクソ扱い。シュンと落ち込んでいたら、またまた女神様が舞い降り、トップの車両に規定違反が発覚。タナボタで2位となり、オレのシートは首の皮一枚でなんとか奪われずにすんだっつーワケ。
とにかくテンヤワンヤの決勝だったけど、シーズンオフボケもこれで直ったし、次回の菅生で名誉挽回(もともとないって?)。今度こそ優勝してみんなでドンチャン騒ぎしたいね。

PHOTO:M.A.R.T. / TEXT:サヤマネ

インテグラ関東シリーズ2004Rd.1

MARTグラムライツEDDC5:インテグラ関東シリーズ2004Rd.1決勝

2004年シーズン開幕 雨の予選を乗り越え表彰台を目指す!

ツインリンクもてぎ 3/20-21

予選

去年の雪辱を果たすべく、2004年もインテグラに参戦することを決めたゴッツ。目標は昨年と同じくズバリ「表彰台」!2003年は中盤あたりをなんとな~く走っていたけど、参戦3年目を迎えた今年、「新入りに負けるてたまるかいっ!」と気合い入りまくりで開幕戦を迎えたのでした。
なんてったって今回は、最強の秘密兵器「SEV」を導入。最近サーキットで話題の「貼るだけで速くなる!」っていうあのSEVなんだけど、これがビックリするほど効果抜群。そのおかげで、金曜日のテストでは、上位陣にも負けない好タイムを連発。ベストタイムも更新して気分も上々!
しか~し、神様は甘くなかった。予選前、パラパラと降り出した雨は、直前になって大雨に。路面は完全にウェット。急遽レインタイヤに履き替えたものの、実はゴッツ、雨の予選はほとんど経験したことがなく、大の苦手。半泣き状態でコースへと飛び出していきました。それでも、徐々にタイムを上げていったゴッツ。そして終盤、いよいよベストタイムか、と思ったその周に痛恨のスピン!その後はアタックできず、結局不完全燃焼のまま、19台中10位で予選を終えたのでした。

決勝

日曜日は昨日の天気がウソのような快晴。ヴィッツ軍団のレースを見ながら、徐々に集中力を高めたゴッツは、予選10位から表彰台を狙うべく、マシンへと乗り込みました。グリッドには、ヴィッツ軍団のほか、この日S耐に参戦していた小林且雄選手や菊池靖選手も応援に駆けつけてくれ、さらにやる気がみなぎります。
レッドシグナル消灯とともに、いよいよ決勝スタート。史上稀に見る、切れの良いスタートダッシュを決めたゴッツは、前をゆくマシンをパスしつつ1コーナーへ。よっしゃー!と思ったのも束の間、ポジション取りに失敗し、あれよあれよという間に2台のマシンにパスされ、順位は転落。その後は抜き返すべく奮闘し、ライバル車輌とテール・トゥ・ノーズのバトルを演じましたが、なかなか抜けず。上位車輌のリタイアのほか、抜くことも抜かれることもなく、結局予選と同じ、10位でチェッカーとなったのでした。
レース後、「雨の予選がすべてを決めたね」とため息混じりに語ったゴッツ。次なる戦いは5月16日もてぎ。表彰台を狙うべく、5月までに本気で走り込み&ダイエットに励むと誓ったのでした。
ちなみに今年の関東シリーズはすべてもてぎで行われます。サーキットで見かけたら、ぜひぜひ声をかけてくださいね~。

ヴィッツ軍団も参上!

今回はヴィッツ関東シリーズも同時開催。今回も参加台数74台の激戦となりましたが、M.A.R.T.勢は約1名を除いてぶじ予選通過。最上位グリッドはなんと10位のこばゆりさんでした!そして決勝では、こば家旦那の威厳を取り戻すべく(笑)、こばまささんが大奮闘の6位入賞!こばゆりさんは12位、上杉パパは19位、まぐろさんは23位、みよしさんは29位という結果でした。みなさん、お疲れさまでした!

PHOTO:石原康 / TEXT:サヤマネ

F1日本GPインテグラチャレンジカップ2003

15万5000人もの大観衆のなか、いよいよF1日本GPインテグラチャレンジカップがスタート!

鈴鹿にインテ界の猛者たちが結集!
チャレンジカップでシューや琢磨とともに激走

鈴鹿サーキット 10/11-12

予選

全国のシリーズ上位選手が鈴鹿に結集し、日本一速いインテグラ乗りを決める「F1日本GPインテグラチャレンジカップ」。今回のF1日本GPは、佐藤琢磨選手のF1復帰、シューマッハVSライコネンのワールドチャンピオン決戦と、注目度抜群。金曜日に鈴鹿へ到着すると、サーキットはすでにレースファンでごった返していました。
補欠合格で参戦枠に滑り込んだゴッツ、鈴鹿を走るのは昨年のチャレンジカップ以来、1年ぶり。密かにゲーム「F355チャレンジ」で練習してきたものの、 改修後のコースは未体験。今回、バーベキュー係兼ドライビングコーチとして鈴鹿へ付き添ってくれたチャボから、コース攻略のポイントを聞いた後、テスト走行へと飛び出していった。徐々にタイムを詰めていき、終盤には2分26秒594のベストタイム。トップ集団とは差があるものの、関東勢では2番手の期待できる結果となりました。
いよいよ土曜日。チャレンジカップ予選前にはF1の予選が行われましたが、途中雨が降り出したせいでシューがまさかの14番手という大波乱。その雨のせいで、チャレンジカップパドックも騒然。ウェット、ドライ、2つのタイヤを前に悩みましたが、雨足が強くなったのをみて、ウェットタイヤでコースインしたゴッツ。しかし、予選開始直後から雨は上がり、急遽ピットインしてドライタイヤへ交換。とはいえ、残り時間はわずか。結局不完全燃焼のまま、2分29秒201、27番手という成績で予選を終えました。
予選日の夜には恒例のウェルカムパーティ。昨年ゲーム大会で優勝し、たくさんの賞品を持ち帰ったゴッツでしたが、今年の種目「指の上で傘立て」ではみごとに撃沈。予選に続いてなんともとほほな結果となりました。

決勝

今にも泣き出しそうな空のもと迎えた決勝日。ホテルの朝食バイキングでモントーヤに遭遇し、これはなにかいいことあるかも、と気を取り直してサーキット入り。決勝前には恒例のF1パレード。グリッドに整列したインテの間を、F1ドライバーたちが次々と通過し、シューマッハや佐藤琢磨選手とがっちりタッチを交わしてパワーをもらったゴッツ。そのパワーとチャボコーチによるパッシングポイント講座を胸にしまってマシンへと乗り込みました。
15万5000人の大観衆が見守るなか、いよいよ決勝スタート。最初の1・2コーナー、S字の混戦では周りの気迫に押され、ポジションダウン。しかし、その後はいつも以上の集中力を発揮し、1コーナーでは同じ関東シリーズの宿敵(!?)ピストン選手をパス。その後も得意なデグナーコーナーと130Rでがんばり、前を行く集団を追走。3台まとめてごぼう抜きか!と大チャンスのシケイン立ち上がりで、やっちゃいました、シフトミス!再びポジションダウン。そして迎えた最終ラップ。背後に迫った東北シリーズの成澤選手、ピストン選手にシケインでインを取られ、3台並んでストレートへ。成澤選手には抜かれちゃったけど、ピストン選手はなんと1000分の4秒差で抑え、結局予選より1ポジションアップの26位でチェッカーとなりました。
相変わらずとほほな成績でしたが、大観衆の前でライバルたちと抜きつ抜かれつの大バトルを演じ、かなり楽しんだ様子のゴッツ。インターで活躍する選手たちのハイレベルな走りを目の当たりにできたことも、大きな収穫でした。
レース終了後にはF1観戦を堪能し、その後は渋滞が引く深夜までまぐろさん夫妻も招いてパドックでバーベキュー。バーベキュー部長であるチャボは、出発時間が近づいても杯を置こうとせず、結局ゴッツは再びコクピットに収まり、東京への6時間耐久レースをひとりでこなすことになったのでした。

西パドまで足を運んでくれたみなさん、ありがとうございました!

鈴鹿サーキットの最果てであり、今回チャレンジカップの本拠地となった西パドック。ゴッツの応援に遠い道のりを駆けつけてくれた、レイズの稲本さん、鈴木さん、和沙さん、トヨタMS部の佐藤さん、S耐に参戦中のクラゴンさん、アルテッツァに参戦中の朝日さん、K耐でチームを組んだ金子さん、渡部さん、本当にありがとうございました!

PHOTO:桜井淳雄 / TEXT:サヤマネ

アルテッツァシリーズ2003第6戦

アルテッツァレース

マシンセットアップも上々で気分も上昇!!
が、まさかの悲劇が勃発……

ツインリンクもてぎサーキット 9/13-14

予選

金曜日の練習日。30分×2本の走行。この日はいつになく気合が入っていたチャボ。何しろ第3戦後にシリーズ4位から3位へと踊り出たからだ。ここで表彰台に上がればシリーズチャンプへのアドバンテージが大きく稼げる。ところが1本目の走行中にエンジンブロー。マシンのセットも不十分。ガックリ肩を落としていたところにRS千野のアニキがひとこと。「絶対に走らせてヤル!!」その後は信じられない神業でエンジン換装、ミッション交換、LSDもファイナルを組み直し。ギリで走行時間に間に合い2ラップの計測ができた。たった2周ながらこれまでのチャボ総決算!といわんばかりのパワーと集中力を発揮してマシンセットは無事に終了。ってな塩梅でチーム全体の指揮が高まるなか迎えた予選。マシンは格段と走りやすくなったもののいまひとつタイムが出ない。トップタイムをたたき出したチームメイトの川崎号をコース場で探し求めて両手を合わせて神頼み。「お願~い。ボクを引っ張って~(ココロの叫び)」。川崎サンが手を挙げついてこい!(ちょっと惚れた:チャボ後日談)のサイン。川崎号に引っ張ってもらう形で15秒台から14秒台へのせ、トップ川崎号から遅れること約コンマ3秒差で予選5番手を手に入れた。決して納得のいく順位じゃない。でもチャボ自身はかなり手ごたえを得た予選だったのだ。

決勝

昨晩は芋焼酎で瞑想。表彰台にのるためのシミュレーションも終了済み。チャボのボルテージは最骨頂に。レースのシナリオはこうだ。得意のスタートダッシュで一台を抜き、前半戦でもう一台抜く。あとはトップ集団に食らいつき表彰台をねらう。決勝。キレのある見事なロケットスタートを決め、一台をパス。あとは事前に描いたシナリオ通りに(不気味なほど正確に)ことが運ぶ。マシンにも乗るに乗れていた。予選でチャボが得たのはタイムアップだけでなく、アルテッツァの走らせ方だったのだ。ノリも勢いも上昇! ポジションは3番手まで上がっていた。トップ2台はペースが上がっていないこともあり、がっちりとその後方に食らいつき。このまま行けば2台をもパスできる瞬間が訪れる! そんな空気が流れていた。ところが……。4速ミッションから異音が発生。その後だましだまし走行を続けたものの他のギヤも不調和音。結局、ミッショントラブルでリタイアとなった。今期初のリタイアは同時にチャンピオンへの夢もチャボのココロも打ち砕いてしまったのでした。

PHOTO:石原康 / TEXT:サヤマネ

アルテッツァシリーズ2003第5戦

SPコクピット狭山アルテッツァ

表彰台に立たずしてシリーズ3位に昇進!?

鈴鹿サーキット 8/23-24

予選

夏まっさかりの8月、鈴鹿サーキットで行われた第5戦。鈴鹿はチャボの好きなコースだが、コースレイアウトが変更してから走るのは初。モチロン、ここでもねらうは表彰台。現在シリーズ4位というポジションにはいるものの、一度も表彰台に立っていないという状況にいいかげん嫌気がさしていたチャボ助は、練習日から鼻息が荒い。第4戦からのインターバルがわずか2週間ということもあり、今回も事前テストはなし。さてそんな不安要素はひとまず頭から削除。だからこそ金曜日は本番さながらの集中力が必要なのだ。毎戦ひとつずつ仕様を変更しながらマシンのセットアップしてきたチャボ。周囲の上位陣は3、4年目のシリーズ経験者ばかり。少しずつながらチャボはチャボ流のやり方でマシンのセットアップが決まりつつあった。そして迎えた土曜日の予選。気温が上昇することを想定してアタックは早めに決行。ベストはやはり最初のアタック。その後トップとの差が1秒以上あったため再度アタックするものの更新できず終いで6番手となった。その後、暑さを忘れるため、今日の出来事を振り返られないために日本酒に魂を売ったチャボでした。「今度泥酔したら鈴鹿の池に埋めてやる!」と誰かがが言ったそうな。

決勝

うだるような暑さのなかスタートした決勝。フォーメションラップで五右衛門風呂に浸かっているような気分のチャボ。そんなだるさもグリッドにつけば一瞬に吹き飛ぶ。シグナル点灯。これでもか!といわんばかりの力強く繊細なスタートを決めたチャボは一台をパスし5番手へ。そのままベテラングループが集結するトップ集団のなかに身を投じる。あいもかわらず激しいバトル。接触すれすれのバトルには毎回全神経を研ぎ澄まさなくちゃ残れない。中盤戦。トップ2台が先行し、3番手争いとなった。3番手の激しいブロックに4番手の川崎号がてこずるという状態で、5番手のチャボも抜くに抜けない。チャボの後方も数珠つなぎに数台のマシンが連なった。ワンミスが接触、クラッシュになる可能性が大の展開に、チャボは渾身の力を振り絞って走りに集中。最終ラップ。最終シケインでポジションアップの機会に恵まれたが、追い抜くまでには至らず。コンマ1秒差で5位のままフィニッシュとなった。だがシリーズは4位から3位へとポジションアップ!「次こそは表彰台にのってやる~!!」と、鈴鹿山脈に別れを継げながら夕日に誓いを立てたチャボでした。

PHOTO:石原康 / TEXT:サヤマネ